南阿蘇村は、村域全体が世界に誇る「普遍的価値」を有する阿蘇の文化的景観、豊かな生態系、そしてそれらを育んできた歴史的・文化的な営みの集積地です 。これらは一度失われれば二度と回復できない「不可分の共有財産」です 。
本村内で開発行為や建築を行う全ての事業者は、その規模や種類にかかわらず、以下の「普遍的価値の継承」に関する基本原則を遵守する責務を負います 。
本条例に基づく審査は、南阿蘇村が将来にわたって継承すべき「普遍的価値」を基準に行われます。
条例(南阿蘇村普遍的価値の継承と地域開発の適正化に関する条例)施行以前に設置された既存の施設や開発事例は、現在の保全基準を満たしていることを担保するものではありません。「過去に類似の事例がある」という事実は、本審査における「調和」の根拠としては認められません。 審査委員会は、現時点における最新の知見と本条例の理念に基づき、個別の計画が及ぼす影響を独立して厳格に判定します。
全事業者共通の遵守事項(普遍的価値の継承と適正化に関する条例)
- 普遍的価値の維持: 開発行為は、阿蘇の景観、生態系、地域文化の「純粋性」を維持することを最優先とし、これらと調和しなければなりません 。
- 注意義務: 自らの行為が村の環境・文化的な許容力(キャパシティ)を超過し、不可逆的な影響を与えないよう最大限の注意義務を負います 。
- 永続的な管理責任: 設置した施設や環境の維持管理は、所有者が変わっても永続的に継承され、将来にわたって適正に管理しなければなりません 。
- 自己責任の原則: 開発に伴う紛争や他人に与えた損害は、事業者の責任と負担で解決しなければなりません 。
着手前確認事項・行政協議先
計画地が、次のいずれかに該当するか確認してください
1又は2に該当しない場合は、3 価値継承条例及び景観条例に基づく届出 に進んでください
1又は2に該当する場合は、次のとおり対応してください
(1) 必要な手続きが完了している場合は、3 価値継承条例及び景観条例に基づく届出 に進んでください。
(2) 必要な手続きが完了していない場合
- 1 土地固有の絶対制約 又は 2 計画規模の基幹法令 に係る手続きを完了し、
- 3 価値継承条例及び景観条例に基づく届出 を行ってください。
計画地の指定状況については、その多くが国や熊本県が公開しているウェブサイト(地理情報システム等)で確認可能です。
1 土地固有の絶対制約(立地可否の判定基準)
※ 区域図・台帳の確認先(リンク)は、外部サイトを含むため、ページが移動・変更されている場合があります。その際は、当該サイト内で検索してご確認ください。
2 計画規模の基幹法令(大規模開発の判定基準)
行為の種類 | 適用される地域・地目 | 手続き区分 | 事前協議窓口 | 問合せ先 | 根拠法令・条例 | 区域図・台帳の確認先 |
|---|
敷地面積10,000平方メートル超における建築物・工作物 | 全域 | 事前協議 | 熊本県県北広域本部土木部景観建築課 | 建設課 | 熊本県土地開発指導要綱・都市計画法 | |
50,000平方メートル超の開発行為 | 全域 | 事前協議 | 熊本県河川課 | 建設課 | 開発許可申請に伴う調整池設置基準 | |
5000平方メートル以上50,000平方メートル未満の全ての開発行為 | 全域 | 事前協議 | 阿蘇地域振興局 | 建設課 | 開発許可申請に伴う調整池設置基準 | |
10,000平方メートル超の開発行為 | 山林 | 許可 | 県北広域本部農林部林務課 | 農政課 | 森林法 | |
延べ1,000平方メートル超の建築物・工作物 | 普通地域 | 届出 | 阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 | 建設課 | 自然公園法 | 阿蘇くじゅう国立公園区域及び公園計画図 (外部リンク) |
高さ13m超の建築物・工作物の設置 | 普通地域 | 届出 | 阿蘇くじゅう国立公園管理事務所 | 建設課 | 自然公園法 | 阿蘇くじゅう国立公園区域及び公園計画図 (外部リンク) |
盛土・切土をする土地の面積が 500平方メートル超 | 宅地造成等工事規制区域・特定盛土等規制区域 | 申請/届出 | 建設課 | 建設課 | 盛土規制法 | 規制区域図(熊本県) (外部リンク) |
盛土で 1m超、切土で 2m超 の崖が生じるもの | 宅地造成等工事規制区域・特定盛土等規制区域 | 申請/届出 | 建設課 | 建設課 | 盛土規制法 | 規制区域図(熊本県) (外部リンク) |
屋外広告物 | 第1種~第3種禁止地域・第2種許可地域 | 許可/届出 | 熊本県阿蘇地域振興局維持管理課 | 建設課 | 熊本県屋外広告物条例/屋外広告物法 | 熊本県屋外広告物条例規制概要図 (外部リンク) |
掘削を伴う行為 | 周知の埋蔵文化財包蔵地 | 協議 | 教育委員会(文化財保護担当) | 教育委員会 | 文化財保護法 | |
※ 区域図・台帳の確認先(リンク)は、外部サイトを含むため、ページが移動・変更されている場合があります。その際は、当該サイト内で検索してご確認ください。
3 価値継承条例及び景観条例に基づく届出
事業者は、「南阿蘇村普遍的価値の継承と地域開発の適正化に関する条例(以下、価値継承条例)」および「南阿蘇村景観条例(以下、景観条例)」に基づき、事前の届出が必要となります。具体的な計画内容に照らし、自らの事業が以下のどちらのルートに該当するかを必ず確認してください。
| 適用条例 | 価値継承条例 | 景観条例 |
|---|
| 主な対象 | 特定産業施設・大規模開発 | 一般的な建築・工作物・小規模開発 |
| 具体例 | - 50kW超の太陽光
- 10,000kWh以上の蓄電池
- 産業廃棄物処理施設
- 3,000平方メートル以上の造成
- 周辺の景観及び生態系に著しい影響を及ぼすおそれのある延べ面積1,000平方メートル以上の工場、倉庫、物流施設、大規模なレジャー・観光施設等
| - 一般住宅
- 小規模な店舗
- 左の区分の規模に満たない工作物の設置
- その他
|
| 要求される手続 | 普遍的価値リスク評価書の作成・審査 | 景観条例に基づく届出とガイドラインへの適合
|
| 注記 | 対象となる事業については、条例に基づき、事業者自身の負担による専門的な「普遍的価値リスク評価」の実施が義務付けられています 。審査委員会による検証の結果、阿蘇の価値を毀損するリスクが回避されていないと判断された場合、計画の取りやめを含む見直しが指導されます。 以下のリンクから必要な手続きをご確認ください。 | 南阿蘇村景観条例に基づく、色彩や形態の調和を確認する通常の手続きです。阿蘇の景観と調和し、周辺環境に配慮した適正な計画をお願いいたします。 以下のリンクから必要な手続きをご確認ください。 |
| リンク | 「南阿蘇村普遍的価値の継承と地域開発の適正化に関する条例について 」のページへ | 「南阿蘇村景観条例に基づく建築物や工作物の設置等開発行為にかかる届出について 」のページへ |
4 その他の手続き
「3 価値継承条例及び景観条例に基づく届出」と同時並行で、以下の手続きを進めてください。一部の手続きについては、本条例に基づく審査(3の手続き)が完了し、適合判定を得た後でなければ、最終的な受理や許可がなされないものがあります。
行為の種類 | 適用される地域・地目 | 手続き区分 | 事前協議窓口 | 問合せ先 | 根拠法令・条例 |
|---|
階数が 2以上 または 延べ面積が 200平方メートル超 | 全域 | 建築確認申請 | 熊本県 県北広域本部土木部景観建築課 | 建設課 | 建築基準法 |
床面積の合計が 10平方メートルを超える 建築物。 | 全域 | 建築届 | 熊本県 県北広域本部土木部景観建築課 | 建設課 | 建築基準法 |
取付道路・排水のため占用する場合 | 道路・河川 | 占用許可 | 建設課 | 建設課 | |
排水 | 農業用水路 | 同意 | 水路管理者・対象地域区長 | 水資源課 | |
合併処理浄化槽の設置 | 全域 | 届出 | 水資源課 | 水資源課 | |
※ 建築計画に当たっては、道路境界から2m以上後退(セットバック)した位置に建物を配置するよう留意してください。