南阿蘇村は、私たちが誇る豊かな自然を次世代へと引き継ぎ、自然とともに地域経済も発展していく新しい村づくりを目指し、「南阿蘇村ネイチャーポジティブ宣言」を行いました。
この宣言を記念し、5月30日に村民の皆様とともにこれからの村の未来を考える記念講演「ネイチャーポジティブを考える」を開催いたしました。当日は約50名の皆様にお集まりいただき、南阿蘇村の未来を考える場となりました。
講演内容
〇テーマ:「ネイチャーポジティブとは何か?」
講師:久保田 康裕氏
所属:(株)シンクネイチャー代表取締役CEO

株式会社シンク・ネイチャー代表の久保田先生が登壇され、データを用いて「自然の豊かさを見える化」することの重要性について解説されました。
講演の中で久保田先生は、「私たちの暮らしや企業活動は、豊かな自然の恩恵(恵み)に支えられている。自然環境の保全と経済成長は対立するものではなく、むしろ両立させるべきものである」と指摘。
さらに、ビッグデータやAIなどの最新技術を活用して農地周辺の生態系の豊かさを数値化できれば、南阿蘇村における農業の成果を「高い付加価値(ブランド)」として社会へ広く発信できる、と力強い提案がなされました。
〇テーマ:「南阿蘇村の草原の価値を見える化する」
講師:五十里 翔吾氏
所属:(株)シンクネイチャー

次に、五十里先生が南阿蘇の草原の価値について講演されました。阿蘇の草原は、雨が多い日本では放置すると森になってしまうため、数万年もの間、人が野焼きや放牧などで関わり続けて維持されてきた世界的に極めて珍しい自然であるとのことでした。
そして、現在、日本から草原が激減するなか、南阿蘇村にはこの貴重な草原が5割以上も残っており、全国6位の面積を誇るかけがえのない宝物であり、この草原には、豊かな生き物を育むだけでなく、美しい景観で人を惹きつける力や、地下水を守り土砂災害を抑える防災の力もある事を話されました。
最後に、五十里先生は、この宝物を未来へ残すために、管理する人たちがしっかりと経済的・社会的なメリットを感じられる仕組みづくりや、みんなで守るルール化が大切であると締めくくられました。