○南阿蘇村地熱資源の活用に関する条例
平成26年12月12日
条例第21号
私たちの村は、雄大な南阿蘇の山と緑、そこから湧き出る温泉などの地熱資源といった豊かな自然環境に恵まれている。
その中で、地熱資源は、村固有の宝ともいえる貴重な財産であり、効率的かつ効果的な活用を行って、豊かな村づくりに生かすことはもちろん重要なことであるが、その活用を誤ると湧出量の減少等の懸念もあり、取り扱いの慎重さを要するものであることから、将来にわたって持続可能で秩序ある活用を行うことは、私たちに課せられた責務である。
このことを踏まえ、先人たちから受け継いできた地熱資源をはじめとする豊かな自然を守り、自然と共生し、環境にやさしい村づくりを推進するため、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、南阿蘇村の阿蘇山西部地域における地熱資源の活用に関し、必要な事項を定めることにより、地熱資源の保全や自然環境との調和を図りながら、持続可能な活用と、地域の産業振興及び雇用創出等の実現に資することを目的とする。
(基本理念)
第2条 地熱資源を活用する際には、環境及び景観との調和並びに既存の温泉への影響に十分配慮しながら、将来にわたって持続可能なものとし、南阿蘇村の地域振興に資するよう行わなければならない。
(1) 阿蘇山西部地域 南阿蘇村大字河陽、大字長野の範囲内をいう。
(2) 事業者 地熱・温泉熱発電等地熱資源を活用した事業(既存の温泉事業を除く)(以下「事業」という。)を行おうとする者をいう。
(3) 事業計画 事業者が行う事業計画をいう(事業候補地、事業実施体制、事業スケジュール、開発計画と村内の他の事業の関係性を示すもの、周辺環境に与える影響を把握するためのモニタリング調査計画、その他事業の内容が分かるもの)。
(村の責務)
第4条 村は、第2条に規定する基本理念を踏まえ、地熱資源の活用を進めるものとする。
2 村は、事業計画を協議するに当たり、地域住民及び関係機関と連携を取りながら、その意見を反映させるよう努めなければならない。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、事業を行うに当たって、本条例を遵守しなければならない。
2 事業者は、湧出量の減少等周辺環境の変化が認められた場合には、影響調査を実施し、当該事業が原因であった場合には、必要な措置を講じるとともに、村が地熱資源の保護に関する施策を実施する場合には、それに協力しなければならない。
3 事業者は、事業を進めるに当たっては、機会あるごとに、村、行政区長、温泉事業者、その他関係者に対して、事業計画の内容を説明しなければならない。
(事業計画の提出及び村長の同意)
第6条 事業者は、地熱資源の資源量調査を行う前、温泉法(昭和23年法律第125号)第3条に定められた土地の掘削許可申請を行う前、同法第11条に定められた温泉湧出路の増掘許可申請を行う前及び発電所の建設前に、事業計画を村に提出し、あらかじめ村長の同意を得なければならない。
2 村長は、同意の決定に際し、条件を付すことができる。
3 事業者は、村長の同意に付された条件を事業計画に反映しなければならない。
(同意の取消)
第7条 村長は、前条の規定により同意を与えた後においても、地熱資源や自然環境に著しい影響を及ぼし、その他著しく公益を害するおそれがあると認めるときは、同意を取り消すことができる。
(変更手続)
第8条 事業者は、村長の同意後、事業計画の内容に著しい変更が生じる場合、あらかじめ村に変更事業計画を提出しなければならない。
(協議会の設置)
第9条 村長は、地熱資源の活用に関する協議を行うため、阿蘇山西部地域地熱資源活用協議会(以下「協議会」という。)を設置する。
(委員)
第10条 協議会は、委員25人以内で組織する。
2 委員は、村の公共的団体等の代表者、学識経験者、その他住民の中から村長が委嘱する。
3 委員の任期は、4年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
4 前項の規定にかかわらず、団体の代表者及び公職にあることにより委員を任命された場合において、その職を退いたときには、その委嘱を解くものとする。
5 委員は、再任することができる。
(会長及び副会長)
第11条 協議会に会長及び副会長を置き、委員の互選によって定める。
2 会長は、協議会を代表し、会務を総理する。
3 会長は、協議会の議長となる。
4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故等があるときは、その職務を代理する。
(オブザーバー)
第12条 協議会には、地熱資源の活用に関する意見を聴くためにオブザーバーを置くことができる。
2 オブザーバーは、会長の要請により協議会に出席し、意見を述べるものとする。
(事業計画が提出された場合における協議会の開催)
第13条 村長は、事業者から事業計画が提出された場合には、協議会を開催し、協議会の協議に付さなければならない。
2 協議会は、事業計画について、次の各号に掲げる事項を協議する。
(1) 「温泉資源の保護に関するガイドライン(地熱発電関係)」(平成24年3月環境省自然環境局策定)に定められている事項
(2) 環境及び景観との調和に関する事項
(3) 既存の温泉への影響に関する事項
(4) 地熱資源の活用に関する事項
(5) 地熱資源を活用した地域振興策に関する事項
(6) その他の事項
3 村長は、事業計画を受理したときは、第9条に規定する阿蘇山西部地域地熱資源活用協議会に意見を求めるものとする。
4 村長は、協議会の意見を参考とし、第6条第1項に規定する村の同意についての判断を行う。
(庶務)
第14条 協議会の庶務は、水・環境課において処理する。
(勧告等)
第15条 村長は、事業者に対し、次の各号に掲げる措置をとることができる。
(2) 必要に応じ文書による報告を求め、又は必要な立入調査を行うこと。
(1) 事業計画に対する同意の拒否
(2) 事業者の氏名及び勧告内容の公表
(その他)
第17条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附則
(施行期日)
1 この条例は、公布の日から施行する。
(経過措置)
2 条例施行日において、温泉法第3条に定められた土地の掘削申請を行っている事業者は、この条例が施行されてから30日以内に、第6条第1項に規定する事業計画を村に提出し、村長の同意を受けなければならない。
附則(平成27年12月11日条例第38号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成29年9月15日条例第25号)
この条例は、公布の日から施行する。
附則(平成30年3月16日条例第4号)
この条例は、平成30年4月1日から施行する。
附則(令和3年6月18日条例第20号)
この条例は、公布の日から施行し、令和3年4月1日から適用する。